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iCDでスキルを見える化し、エンジニアの可能性を解放する『TRUE COLORS』

NEW 2024年11月6日

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キャリアの成長には「透明性」が不可欠



IT業界で活躍するためには、正確に自分のスキルを把握し、それを証明できることが重要です。しかし、エンジニアは「自分のスキルが十分に評価されない」「プロジェクトの評価基準が不透明」という課題に直面することが多くあります。また、これからエンジニアを目指す学生にとっても、どのスキルを伸ばせば良いのかが不明確なことがあります。

これらの課題を解決するために、当社が提供する『TrueColors』は誕生しました。このサービスは、日本のIT業界の特徴を反映したスキル標準「iCD」を活用し、エンジニアがスキルを自己診断し、成長を「見える化」するためのツールです。



iCDと他のスキル標準の違い



i コンピテンシ ディクショナリ(iCD)は、独立行政法人 情報処理推進機構が、企業が経営戦略などの目的に応じた人材育成に利用することを目的として、2014年に公開したものです。現在は、一般社団法人 iCD協会に委託されて運営されています。これまでに、iCD以外にも様々な基準が作成されています。


iCD vs ITSS:役割に柔軟に対応できるiCD

ITSS(ITスキル標準)は、エンジニアとして必要なスキルを一律の基準で示し、レベル判定をしています。しかし、実際のIT業界では、各企業のエンジニアの役割は担当するフェーズや業務内容に応じて大きく異なります。たとえば、あるエンジニアは「設計・要件定義」を中心とする業務に携わり、別のエンジニアは「プログラミングやテスト」を担当することもあります。

こうした業務の多様性に対応しつつ、評価基準として活用できるようにするために、iCDは企業ごとに役割に応じたタスクを柔軟に設定できるようになっています。企業は自社の業務に合わせて必要なものを「タスクディクショナリ」から選び、エンジニアに求めるタスクを明確にできます。これにより、各エンジニアの特性に合った評価ができるようになり、現場での活躍をより正確に反映したスキル管理が可能になります。


iCD vs SFIA:日本独自の業務に対応するiCD

SFIA(Skills Framework for the Information Age)は国際的なスキル標準ですが、日本のIT業界特有の業務、特にエンジニア派遣や調達業務などには対応していません。その点、iCDは日本国内で必要とされる幅広い業務をカバーしており、日本市場に最適化されています。

さらに、iCDとSFIAは連携しており、iCDの評価をSFIAレベルに置き換えて活用することも可能です。これにより、日本国内だけでなく、国際的なスキル標準としてもiCDが応用できる点が大きなメリットです。



TrueColorsの使い方とメリット


自己診断から役割レベルの可視化まで


  1. 無料アカウントの作成:メールアドレスだけで登録が完了。
  2. タスクディクショナリーの活用:自分が担当するタスクを選び、それぞれのスキルを自己評価。
  3. 役割レベルの確認:診断結果を基に、役割ごとのレベルが明確になり、足りないスキルを把握できる。


エンジニアや学生向けの活用方法


エンジニアにとっての活用方法



スキルの透明性を高め、ミスマッチを防ぐ


自分のスキルレベルを見える化しておくことで、企業内やプロジェクト間でのスキルギャップが発生するリスクを減らします。たとえば、プロジェクトの開始前に関係者に自分の得意分野を伝えることで「期待していたほどの成果が出ていない」といったミスマッチを防げます。

成長を加速させる自己分析


TrueColorsを使って自己診断を行うことで、どのタスクが不足しているのかが明確になります。これにより、必要なスキルに集中して取り組むことができ、成長のスピードが向上します。


学生にとっての活用方法



就職活動での武器として活用


iCDを導入している企業への就職を目指す場合、どのタスクをどのレベルで求められているのかを把握することで、面接の準備が的確になります。自分のタスクレベルを提示することで、企業とのマッチングを促進し、内定獲得の可能性を高めます。

効率的なスキルアップ


学生はまず知識を深める段階からスタートしますが、iCDのタスクを見据えることで、就職先の企業で求められるスキルに的を絞って成長できます。



導入事例:現場での成長を実感するエンジニアたち




ケース1:プロジェクトリーダーへの抜擢


あるエンジニアは、TrueColorsで自己診断を行い、リスク管理とコミュニケーションスキルに課題があると判明。それを克服するための学習計画を立て、次のプロジェクトでリーダーに抜擢され、成果を上げました。

ケース2:アプリケーションエンジニアからクラウドエンジニアへ転向


あるエンジニアは、クラウド技術の需要を感じてキャリアチェンジを決意。TrueColorsで自己診断したところ、ネットワーク管理やインフラ設計のスキル不足が明らかになりました。オンライン学習で不足分を補い、成長を実感しながらスキルを高め、社内でクラウドエンジニアに挑戦。その結果、クラウド移行プロジェクトを成功させ、社内での評価を高めました。



iCDがもたらすキャリアの自由度



スキルの「見える化」により、エンジニアはどの企業に所属しても、自分のスキルを証明する手段を持てます。これにより、転職や新しいプロジェクトに挑戦する際の不安が軽減され、キャリアの自由度が向上します。また、企業もエンジニアのスキルを正確に把握できるため、プロジェクトに最適な人材を配置することが可能です。



よくある質問(FAQ)



Q:診断はどのくらいの頻度で行うべきですか?
A:プロジェクトが終わるたび、また新しいスキルを身につけたタイミングで更新するのが理想です。

Q:TrueColorsを利用するのに費用はかかりますか?
A:いいえ、アカウント作成は無料です。

Q:診断結果は他の企業でも使えますか?
A:はい。iCDに基づいたスキル評価は、どの企業でも同じ基準で認識されるため、転職やフリーランス活動にも活用できます。

スキルを武器に新しい未来を切り開こう


IT業界での成功には、スキルの透明性と自己成長が欠かせません。TrueColorsを活用することで、エンジニアは自分のスキルを持ち運び、どの企業やプロジェクトでも自信を持って活躍できるようになります。

さあ、あなたも自分の色(TrueColors)を見つけ、スキルを武器に新しい未来を切り開きましょう!


この記事を書いた人

佐々木 努

執行役員CTO
人材開発室 室長
一般社団法人 iCD協会 活用支援委員会メンバー